4代目プリウスへの期待

4代目プリウスは絶対に売れる。

多くのトヨタ系ディーラーがこのような自信をもっているようです。

その理由は、3代目に足りなかった機能や質感が向上しているからです。

何よりも乗って楽しいモデルになったことが大きいというのが試乗した人の意見です。

これを裏付けるように2015年12月9日の発売日前の事前受注は約6万台以上になっています。

このため、納期は最大4ヶ月と見込まれています。

月販計画が1万2千台ですから、発売日前に月販計画の5倍を受注したことになります。

発売日前の受注状況

受注したグレード別の構成比を見てみると、「S」が50%、「A」が45%となっているようです。

受注全体に占める電気式4WDシステムの割合は15%程度だということです。

9日時点で注文した場合の納期は3~4カ月です。月販計画台数が1万2千台ですから、今から注文しても大半のグレードでは、登録が2016年4月以降になりそうです。

この受注状況を受けて、トヨタの生産部門では、堤工場がフル操業でプリウスを増産することになったようです。

このおかげで2015年度内の国内分の納車が増加する可能性がありそうで、年度内の登録も期待できます。

今後展示車や試乗車が増えてくれば受注が増えることが予想されます。

つまり、トヨタ車の販売全体を押し上げるということが期待できわけです。

プリウスというブランド力

なんといっても、プリウスは登録車の車名別販売でベスト3の常連車種という売れ筋のブランド力の強さがあります。

4代目プリウスのスタートダッシュが好調に進めば、低迷している登録車市場の活性化も期待されているほどなのです。

全トヨタ系列店で販売

プリウスは初代がトヨタ店専売、2代目でトヨペット店との併売でした。

そして、3代目は全トヨタ系列で販売するというように、販売店を広げてきた経緯があります。

つまり、カローラ店とネッツ店は3代目のプリウスを初めて取り扱うことになったとき、プリウスを販売しメンテナンスなどの経験を持たなかったため、先行していたトヨタ店、トヨペット店に売り負けることを心配しているディーラーも当初はあったわけです。

とろこが、3代目プリウスがロングランヒットしたため、後発店でも確実にユーザーを増やすことができたわけです。

4代目の販売となる今では、系列間の優位差は大きくないと考えていいでしょう。

まさに全トヨタ系列の販売店にとって「勝負はこれから」なのです。

プリウス効果

プリウス効果はプリウス販売面だけでは収まません。

プリウス用の部品を取り扱っているサプライヤーにも追い風になると考えられるのです。

トヨタ系サプライヤーの業績は、アジアの景気減速などの影響が大きく出ているのが現実です。

しかし、新型プリウス向けの部品の納入が本格化することで業績回復に期待している部品サプライヤーも多いのです。

国内販売は好調に進むことが予想されますし、同時に、翌年の2016年には早い時期から北米などプリウスの人気が高い海外市場への投入も行われていく計画です。

つまり、世界で販売する台数が増えればサプライヤー各社の収益も拡大するのは確実だということになります。

TNGA思想

さらに2015年下期だけでなく、さらに中期的な効果も期待されています。

プリウスくらいの車体サイズの前輪駆動車は、世界中でも需要が大きいというのが理由です。

これは「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」という基本設計思想に基づき、4代目プリウスに採用した技術や構造、部品などの基本部分を共用して商品開発を進めていくことの効果でもあるのです。

つまり、プリウス関連部品を受注するということは、次に開発中のモデルの受注獲得にもつながりやすくなるということです。

トヨタ系の各サプライヤーはTNGAの設計思想に基づいて、生産設備もシンプルかつスリム化を進めた効果で、生産効率も上がるという副次的な効果も出てくるでしょう。

TNGAの設計思想に適応したサプライヤーにとって、4代目プリウスは、持続的な成長につながる強固な経営基盤の構築につなげるための大きな足がかりとなっていくというわけです。

国内最高燃費

2015年に発売予定の次期4代目「プリウス」では国内最高燃費を達成すると言われています。

歴代プリウスの燃費は世代ごとにプラス10%の燃費向上が行われてきましたが、次期プリウスではさらに 高い燃費向上を目指して開発が進んでいるようです。

燃費性能は40・8キロメートル/リットル。電気式四輪駆動方式「E―Four」を新開発し、プリウス初の四輪駆動車の設定になっています。

新型プリウスは、最大熱効率40%のエンジンやモーターを採用し、小型軽量化したトランスアクスル、パワーコントロールユニットなどで燃費性能を高めています。

最量販グレード「S」の燃費性能は、37・2キロメートル/リットルとなっています。

一番燃費がいいのは、装備内容を工夫することで50キログラム軽量化した「E」グレードで、40・8キロメートル/リットルを達成しています。

また新開発の「E―Four」は、雪道など滑りやすい路面状況での発進をアシストしてくれる四輪駆動のシステムです。

四駆の燃費性能も現行の前輪駆動モデルよりも高く、34・0キロメートル/リットルです。東北地方など降雪エリアでの販売の拡大が期待されています。

さらに、自動ブレーキなど予防安全技術(パッシブ・セーフティ・テクノロジー)をパッケージ化した「トヨタ・セーフティ・センスP」などを装備した「A」グレード、さらに本革シートなどを採用した「Aプレミアム」のグレードをE―Fourともにラインアップしています。

気になる価格は、242万9018円(消費税込み)からとなります。

ハイブリッド車戦略

ハイブリッド車戦略をとっているトヨタにはトップランナーとしての意地があり、HV燃費競争で巻き返しを狙っているようです。

具体的な技術内容はまだ発表されていませんが、HVシステムの制御の変更を始めとする改良メニュ ーをリストアップし、一つひとつ細かく対応することで目標達成に向けて開発を進めているようです。

リチウムイオン電池

この次期4代目「プリウス」に搭載される次世代リチウムイオン電池は、コストを大幅に引き下げて 「ニッケル水素電池並み」にまで引き下げることが目標とされています。

さらにインバーターなどによる電力マネジメントシステムを見直し、リチウムイオン電池のトータル パッケージで原価低減を進めていくのです。

製造ラインから見直し

具体的には、システム本体の設計、仕様から製造ラインまでを全面的に見直して、量産規模が100万 台以上ありコスト競争力の高いニッケル水素電池と同等のコスト競争力を実現するという方法を取るのです。

この次世代リチウム電池は、次期4代目プリウスで普及型のバッテリーと位置づけられ、トヨタが展 開するHV(ハイブリッド車)にも順次採用され、燃費向上に大きく貢献することになりそうです。

まとめ

(1)期待されるプリウスのブランド力
(2)ハイブリッド車戦略
(3)製造ラインの見直しで低価格化